
「腰を反らすと痛いと言っていた子どもが、病院で腰椎分離症と診断された」
「コルセットを着けて、部活は休むように言われた」
「休んでいる間、何をしていればいいのか分からない」
「復帰したあと、また痛くならないか心配」
腰椎分離症と診断された選手ご本人や、保護者の方で、このようなお悩みはありませんか?
腰椎分離症は、成長期の腰の骨に起こる疲労骨折です。
治療の基本は、整形外科での診断にもとづく安静とコルセットによる固定で、骨がくっつくのをしっかり待つことが何より大切です。
先に結論をお伝えすると、安静の期間は「何もできない期間」ではありません。
腰に負担をかけずに、背中(胸椎)と股関節の動きを身につけていく、大切な準備の期間です。
復帰したあとに、もう一度腰に負担を集めないために、腰以外がしっかり動く体をつくっておきましょう。
今回は、熊本市北区のタイチ鍼灸接骨院が、腰椎分離症が起こる仕組みと、早く見つけることが大切な理由、安静の期間にできること、当院の「ハリリハ(鍼治療&整体)」による施術の流れまで、詳しく解説します。
成長期の腰の疲労骨折腰椎分離症とは?

腰椎分離症は、腰の骨(腰椎)の後ろ側にある細い部分に、くり返し負担がかかってひびが入る、成長期に多い疲労骨折です。
ジャンプや、腰を反らす・ひねる動きをくり返すことで起こるとされています。
日本整形外科学会によると、一般の方では約5%、スポーツ選手では30〜40%の方に分離症がみられるとされています。
スポーツをがんばる子どもにとって、決してめずらしいケガではありません。
当院に腰椎分離症で来られるのは、中学生が多いです。
競技ではラグビーをしている子が多く、剣道やバレーボール、バスケットボールの子もいます。
なかでもバスケットボール部の子は、腰の痛みを抱えていることが多い印象です。
- 腰を後ろに反らすと痛い
- 体をひねると腰が痛い
- 練習中や練習のあとに、腰のベルトのあたりが痛む
- 休むと楽になるが、練習を再開するとまた痛くなる

このような症状が続いているときは、腰椎分離症の可能性があります。
まず確認!早めに整形外科で検査を受けてほしいサイン
成長期の腰の痛みは、「そのうち良くなるだろう」と様子を見ているうちに、進んでしまうことがあります。
次のようなサインがある場合は、早めに整形外科を受診してください。
- 腰の痛みが2週間以上続いている
- 腰を反らすと痛みが強くなる
- お尻や足に痛み・しびれがある、足に力が入りにくい
- じっとしていても痛い、夜も痛くて眠れない
- 熱がある
初期の腰椎分離症は、レントゲンだけでは分からないことがあり、MRIやCTで詳しく調べます。
当院でも、お話や動きの確認から腰椎分離症が疑われる場合は、まず整形外科の受診をおすすめしています。
早く見つけることが大切な理由見つかった時期で、骨のくっつきやすさが変わる
腰椎分離症は、進み具合によって「初期」「進行期」「終末期」に分けられます。
硬いコルセットで固定して治療した子どもたちを調べた研究では、見つかった時期によって、骨がくっついた割合が大きく違いました。
| 初期 | ひびが入り始めた段階。 94%で骨がくっつき、かかった期間は平均で約3か月 |
|---|---|
| 進行期 | ひびがはっきりしてきた段階。 MRIの状態によって64%または27%。かかった期間は平均で5〜6か月 |
| 終末期 | 骨が離れたまま時間がたった段階。 骨がくっついた例はなかった |
※Sairyo K ほか(Journal of Neurosurgery: Spine、2012年)の報告より。数字は研究によって幅があり、すべての方に当てはまるものではありません。
つまり、早く見つけて、しっかり休むほど、骨がくっつく可能性が高くなります。
「部活を休みたくない」という気持ちはよく分かりますが、腰の痛みが続くときは、早めに検査を受けることが、結果的に復帰への近道になります。
痛みが消えても油断は禁物「痛くない」と「骨がくっついた」は別のこと
安静にしていると、骨がくっつくよりも先に、痛みのほうが引いていくことがあります。
ここで「もう痛くないから大丈夫」と自己判断で練習に戻ってしまうと、くっつきかけた骨にまた負担がかかってしまいます。
コルセットを外す時期や、運動を始める時期は、画像検査で骨の状態を確認しながら、主治医が判断します。
痛みがなくなっても、必ず主治医の指示を守りましょう。
なぜ腰の骨に負担が集まるのか?背中と股関節が動かず、腰が「代わりに」動いている

同じ練習をしていても、腰椎分離症になる子と、ならない子がいます。
その違いのひとつが、体の使い方です。
本来、腰は大きく動く関節ではありません。
特に、ひねる動きはごくわずかしかできないつくりになっています。
スポーツで体を大きく反らしたり、ひねったりするときに、本来たくさん動くのは、背中(胸椎)と股関節です。
ところが、背中と股関節がうまく動かないと、その間にある腰が、代わりに動いて帳尻を合わせることになります。
その結果、腰の骨の後ろ側にくり返し負担がかかってしまうのです。
当院で実際に見ていて感じること腰椎分離症の子は、もともと「腰で動くクセ」がある

当院で腰椎分離症の子を見ていると、背中や股関節を動かしてもらおうとしても、もともとの動きのクセで、腰を動かそうとしてしまうことがよくあります。
しかも、背中と股関節は、これまでうまく動かせていなかった場所なので、動きにくくなっていることが多いです。
- 背中(胸椎)
体を反らす・ひねる動きの多くを受け持つ場所です。
ここが動かないと、腰が代わりに反ったり、ひねられたりします - 股関節
体を前に倒す、後ろに反らす、ひねる動きの土台です。
ここが動かないと、骨盤ごと腰が引っ張られます
骨がくっついても、このクセが残ったまま復帰すると、また同じ場所に負担がかかってしまいます。
だからこそ、安静の期間のうちに、腰以外をしっかり動かせるようにしておくことが大切です。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院のアプローチ骨がくっつくのを邪魔せず、腰以外を動かせる体に
当院の施術は、4つの国家資格を持つ院長(鍼灸師)と、動きの専門家である理学療法士がタッグを組んで行う「ハリリハ(鍼治療&整体)」が中心です。
腰椎分離症の場合は、整形外科での診断と治療の方針を第一に考え、それに沿って進めます。
腰椎分離症は、骨がくっつくのをしっかり待つ必要があります。
そのため当院では、骨の修復にマイナスになることは、絶対に行いません。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院の施術 ステップ1病院での診断と治療の内容を、必ず確認する

最初に必ず確認するのが、整形外科でどんな診断を受け、どんな治療を受けているかです。
コルセットの有無や、運動を休む期間、次の検査の予定などをお伺いします。
あわせて、動き方について病院でどんな指導を受けていて、それをご本人がどれくらい理解できているかも確認します。

そのうえで、腰を反らさない姿勢や、腰への負担を減らす動き方が、実際にできているかをチェックします。
「腰を反らさないように」と頭では分かっていても、実際の立ち方や動き方でできているかは別です。
一つひとつ、理学療法士が確認していきます。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院の施術 ステップ2鍼で、背中と股関節の動きを出す

腰椎分離症の場合、鍼治療は「動きを出すこと」を優先して行います。
動きにくくなっている背中や股関節まわりの筋肉をゆるめて、動かしやすい状態をつくります。
使う鍼は髪の毛ほどの細さで、痛みはほとんどありません。
お子さんの様子を見ながら行いますので、ご安心ください。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院の施術 ステップ3安静の期間:腰に負担をかけず、背中と股関節を徹底的に練習

安静の期間は、腰への負担を一切かけないようにしながら、腰以外の部位の練習を徹底します。
ポイントは、背中(胸椎)と股関節です。
背中や股関節を動かそうとすると、もともとのクセで腰が動いてしまいます。
そこを理学療法士がその場で確認し、徹底的に修正していきます。
「腰は動かさずに、背中だけを動かす」「腰は動かさずに、股関節だけを動かす」という感覚を、くり返し練習して身につけます。
ご自宅でできる運動もお伝えし、動画でお送りすることもできます。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院の施術 ステップ4運動の許可が出たら:競技の動きへつなげる

主治医から運動の許可が出たら、手足を動かしながら腰を安定させる練習へと進みます。
そこから、競技の動きに少しずつ近づけていきます。
- ダッシュ
股関節が大きく動いても、腰が安定しているか - ジャンプと着地
着地の衝撃を、足と体幹で受け止められているか - 反る・ひねる動き
腰ではなく、背中と股関節が動いているか
こうした動きを一つずつ確認しながら、段階的に復帰を目指します。
練習はいつから再開できる?休む・再開するの判断は、主治医が行います
練習を休む期間や、再開する時期は、骨のくっつき具合によって決まります。
これは、画像検査をもとに主治医が判断することです。
当院が「もう練習していいですよ」と判断することはありません。
当院では、主治医の方針に沿って、その時期にできることを一緒に進めていきます。
「休んでいる間に何をすればいいか分からない」という方は、ご相談ください。
どのコースを選べばいい?腰椎分離症の方におすすめのコース
- ハリリハ(鍼治療&整体)コース スタンダード 税込8,800円
鍼で背中と股関節の動きを出し、理学療法士が腰に負担をかけない体の使い方を練習します
ほかのコースや料金の詳細は料金一覧をご覧ください。
熊本市北区タイチ鍼灸接骨院の成長期の腰の痛みの改善事例

MRI検査で「腰椎分離症の一歩手前」と言われた中学生の事例をご紹介します。
整形外科での治療で一度は良くなったものの、しばらくして腰の痛みが戻ってきたため、当院に来られました。
熊本市北区高平からお越しの中学3年生(陸上・中長距離)一度良くなった腰の痛みが再発。反り腰を直して自己ベスト更新
陸上部で中長距離をしている、中学3年生の女の子です。
MRI検査で「腰椎分離症の一歩手前」と言われ、整形外科で治療を受けて、腰の痛みは一度良くなりました。
ところが、しばらくすると、腰の痛みがまた戻ってきてしまいました。
腰の痛みに加えて、足のつりや足の裏の痛み、肩こり、頭痛もあり、常にどこかが痛い状態が1年ほど続いていました。
「自己ベストも長く更新できていない」という不安の中、お母様と一緒に来院されました。
動きを詳しく確認すると、反り腰と、体が左に傾いた姿勢が、腰の痛みを強くしていることが分かりました。
治療で痛みが落ち着いても、腰が反るクセが残っていると、また腰に負担がかかってしまいます。
はじめの数回は、院長の鍼治療で全身の硬くなった筋肉をゆるめました。
同時に、理学療法士が「お腹で体を支えられず、腰が反ってしまう」クセを直すために、ブレーシング(体幹を安定させる練習)や、お尻の筋肉を正しく使う練習をお伝えしました。
塾で忙しい中でも、ご自宅で数分でできる運動を続けていただきました。
通い始めて1か月ほどで腰の痛みがかなり楽になり、肩こりや頭痛も軽くなりました。
股関節をスムーズに動かせるようになった結果、1年ぶりに自己ベストを更新し、中体連にも全力で参加することができました。
※個人の感想であり、同じ結果をお約束するものではありません。
詳しくは、「熊本市の中学生陸上選手|慢性腰痛を克服し、自己ベスト更新」の事例ページをご覧ください。
ご自宅でのセルフケアについて自己流の運動は、おすすめしません

「休んでいる間に、家でできるストレッチや運動はないだろうか」と考える方は多いと思います。
ただ、腰椎分離症の場合、自己流のセルフケアにはリスクがあります。
- 腰で動くクセは、自分では気づきにくい
背中や股関節を動かしているつもりでも、実際には腰が動いてしまっていることがあります - 骨がくっつく途中の腰に、負担がかかるおそれがある
良かれと思って行ったストレッチや体幹トレーニングが、腰を反らせたり、ひねったりする動きになっていることがあります - 時期によって、やってよいことが変わる
骨の状態によって、行ってよい運動は違います
そのため、インターネットや動画で見た運動を自己判断で始めるのではなく、まずは専門家に動きをチェックしてもらうことをおすすめします。
安静の期間にご自宅で大切にしてほしいこと
- 主治医の指示を守る
コルセットを着ける時間や、運動を休む期間は、主治医の指示どおりにしましょう - 腰に痛みが出る動きは行わない
痛みは、腰に負担がかかっているサインです - 運動は、動きを確認してもらったものだけを行う
病院や当院で教わった運動を、教わったとおりに行いましょう
当院では、理学療法士が「腰が動いていないか」をその場で確認しながら、その方に合った運動をお伝えしています。
ご自宅で見返せるように、動画でお送りすることもできます。
熊本市北区で腰椎分離症にお悩みの方へ腰椎分離症についてよくあるご質問
Q. コルセットを着けている安静の期間でも、通えますか?
A. はい、通っていただけます。
主治医の治療の方針を確認したうえで、腰に負担をかけない範囲で、背中と股関節の練習を進めていきます。
骨の修復にマイナスになることは行いません。
Q. 整形外科に通いながら、並行して通ってもいいですか?
A. はい、ぜひ並行して通ってください。
練習を休む期間や再開の時期は主治医が判断しますので、整形外科での定期的な検査は続けていただきます。
病院で受けている指導の内容を教えていただければ、それに合わせて進めます。
Q. 安静の期間は、どのくらいかかりますか?
A. 骨の状態によって変わるため、主治医の判断になります。
上でご紹介した研究では、骨がくっつくまでの期間は、初期で平均約3か月、進行期で平均5〜6か月でした。
中学生でも高校生でも、画像検査で骨の状態を確認しながら決めていきます。
Q. 「骨はくっつかない」と言われました。スポーツは続けられますか?
A. 骨がくっつかない場合でも、痛みと付き合いながらスポーツを続けている選手はいます。
その場合は、腰に負担を集めない体の使い方が、いっそう大切になります。
主治医と相談のうえで、当院では背中と股関節の動きづくりをお手伝いします。
Q. どのくらいのペースで通えばいいですか?
A. はじめは週1〜2回をおすすめしています。
腰に負担をかけない動き方が身についてきたら、週1回、2週に1回と少しずつ間隔を空けていきます。
まとめ:安静の期間は、復帰のための準備の期間
腰椎分離症は、早く見つけて、骨がくっつくのをしっかり待つことが何より大切です。
そして、安静の期間のうちに、背中と股関節を動かせる体をつくっておくことが、復帰後の腰を守ることにつながります。
タイチ鍼灸接骨院では、整形外科での治療の方針に沿いながら、院長の鍼治療と理学療法士の動きの練習で、復帰までを二人三脚でサポートします。
熊本市北区麻生田にある当院には、腰の痛みに悩む中学生・高校生の皆さんにお越しいただいています。
お子さんの腰の痛みが気になる保護者の方は、お気軽にご相談ください。
成長期のスポーツ障害については、中学生のオスグッドのコラムや野球肩のコラム、お悩み別の「腰痛」のページもあわせてご覧ください。
コース紹介
熊本市北区のタイチ鍼灸接骨院は、鍼灸・整体・リハビリで根本改善を目指します。スタッフ全員国家資格者。肩こり、腰痛、自律神経の不調まで、一人ひとりに合わせた施術で健康な体づくりをサポートします。
このコラムを書いた人
理学療法士長塚 雄平 (ながつか ゆうへい)

経歴
- 2013年 熊本保健科学大学卒業
- 2013年 熊本の総合病院に入職
(整形外科急性期病棟リーダー・整形外来リハビリリーダー・デイケアセンターリーダー)
取得国家資格
- 理学療法士
取得資格・所属学会
- 運動器認定理学療法士
- OMPT国際コース basic course 修了
- 日本理学療法士協会
- 熊本県理学療法士協会
- 日本転倒予防学会
- 日本徒手理学療法学会
- 日本筋骨格系徒手理学療法研究会
メッセージ
『痛みや動きを治すことができる職業』として、理学療法士を知り、目指すきっかけとなりました。
総合病院で12年勤務し、「痛みやしびれで手術が必要な方」、「手術をせずに治療を行う方」、「ご高齢で痛みが続いている方」など様々な方々の治療を行ってきました。
研修・学会で知識のアップデートを繰り返しつつ、痛みの原因分析に特化した国際コースにも数年参加してきました。
私は、痛みが良くなったときの皆様の笑顔がとにかく大好きです。
痛みの原因治療、再発予防に関しての知識・経験を活かし、『真の身体づくり』を、誠意をもってサポートさせていただきます。
ご予約・お問い合わせはこちら
TEL.096-339-5477








